駒﨑佳之『 鹿の夢 』
内容紹介
写真集を開くと、琵琶湖の西の山深い「針畑」で撮った鹿の骸(むくろ)が目に飛び込む。
凛とした静寂がただよう。頁を繰っていくと、祭りの日に鹿の頭をかぶる子どもが写されていた。
東日本大震災後の潮のにおいがする「三陸」だ。遠く離れた二つの地で、人の分身かのような鹿が邂逅する。
―写真集の序文より抜粋― ジャーナリスト、立正大学教授 徳山喜雄
序文:徳山 喜雄(ジャーナリスト、立正大学教授)
編集:中島 厚秀 デザイン:浅野 豪 翻訳:ホームズ・ジュリアン
企画協力:大阪国際メディア図書館 写真表現大学・Eスクール
発行:同時代ギャラリー
アーティスト
駒﨑 佳之 / KOMAZAKI Yoshiyuki
16年にわたり新聞社の報道カメラマンとして決定的瞬間を追い求めてきたが、1998年に退職。
滋賀県の山間集落「針畑」に移住し、石釜で天然酵母のパンを焼き始める。
「三陸」に津波が襲った日、カメラではなくスコップを持ち東北に向かう。
以来、自ら住む「針畑」と「三陸」を行き戻りつしながら、共生をテーマに撮影をしてきた15年を「鹿の夢」としてまとめる。