佐々木萌水・鈴木康二「川で交わる つないでゆくタカラモノ」
京都の街中を流れる高瀬川、今日でこそ綺麗に整備され、京都に住まう、あるいは京都を訪れる方々の憩いと潤いの景観になっています。でも実はこの高瀬川、江戸時代の始めに開削された運河だということは案外知られていません。そして江戸時代から、明治、大正、昭和、平成と、高瀬舟が人や物の流れを支え、時に放置されたり、埋め立てを取り沙汰されたりしながら、それでも地元の方々の労苦によって、なんとか今の姿を留めながら今日に至っています。そこには、当然のことながら江戸時代から今日までの、そこにまつわる人々の「日常」を見つめ続けてきた「流れ」がともにあります。
考古学と芸術の両方の側面から、400年以上にわたる、高瀬川とその周りにまつろう人々の「日常」の一端を感じて頂きつつ、そこから産み出される新たな「流れ」を身近に感じて頂ければ、と思っています。
2023年9月
佐々木萌水、鈴木康二
佐々木萌水、鈴木康二
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【もくじ】
はじめに
ごあいさつ
図版
高瀬川より採集した資料
鈴木康二
高瀬川の陶磁器片を用いた呼び継ぎ作品
佐々木萌水
コラム①
高瀬川のカケラのもつ「けしき」
作品の制作工程-羊毛乾漆技法
高瀬川地図拔粋
記録
1.資料採集
2.展覽会風景
3. ワークショップ
コラム②
高瀬川でみつけた「タカラモノ」-こどもたちと未来を紡ぐー
出品目錄
プロフィール
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タイプ:ソフトカバー言語:日本語
ページ数:88ページ
サイズ:481×210mm
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佐々木萌水
1991 北海道生まれ
2016 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻漆工修了
2016 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻漆工修了
主な展示歴
2014/2016 「漆芸の未来を拓く 生新の時」石川県立輪島漆芸美術館/石川
2015 「おやすみ」「おはよう」「いただきます」(個展)同時代ギャラリーコラージュ/京都
2015/2016 「次世代工芸展」京都市立美術館別館/京都
2017 はならぁと あらうんど「稜線」曽爾村/奈良
2017 「忘却と祈りの旅」(個展)同時代ギャラリーコラージュ/京都
2020 「金継ぎ・つくろい展「川で交わる 漆でつなぐ」(個展)高瀬川・四季AIR/京都
2021 「川で交わる 繋がる 繕う」高瀬川・四季AIR/京都
2022 「街なぞる川」(個展)ギャラリー恵風/京都
2022 「再生工芸展」東急プラザ渋谷/東京
2023 「Slow Culture #kogei」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA/京都
2023 「川で交わる つないでゆくタカラモノ」高瀬川・四季AIR/京都
2024 「京都府新鋭選抜展」京都文化博物館/京都
2024 「街の貝殻」RODGALLERY/東京
2024 「Floating and Flowing──新しい生態系を育む「対話」のために」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA/京都
受賞歴
2014 「京都市立芸術大学作品展」同窓会賞
2014 「次世代工芸展」建畠晢賞
2024 「京都府新鋭選抜展」読売新聞社賞